「もう話が完全にストライクゾーンから外れてるよぉ~~!」・・・とか、
「女性の好みに関してはストライクゾーンが広いのでぇ・・・」とか、
日常会話にも出てくる (えっ?僕の周りだけか?) 「ストライクゾーン」ですが、
縦がバッターの脇の下から膝までの間と、横はホームベースの5角形の形で構成される
仮想の5角柱を指します。
ここをボールが通過すると、バッターはバットを振らなくてもストライクを宣告されます。
つまりこのゾーンに投げ込まれたボールは、理屈としては「打てるボール」であるということです。
このゾーンを外れるとボール。
ボールが4つになると、フォアボール(四球)となってバッターは一塁に出塁することができます。
ストライクは3つとられると打者アウト。 バットを持ってスゴスゴとベンチに引き揚げることになります。
大切なのはストライクゾーンはルール上の定義であって、バッターにとっては「自分のストライクゾーン」があるということです。
例えばストライクゾーンの外角(がいかく⇒バッターの身体から遠い方)にボールの直径ひとつ外れたボールは判定上ボールですが、外角球にメッポウ強いバッターにとっては多少ボール球であっても打ってヒットになる可能性が高いわけです。
ストライクゾーンは最終的には主審が決めることなので、「え~っ!今のがストライクかよぉ!?」と抗議するバッターや、「なんでボールやねんっ!」と食ってかかるピッチャーも、主審の判定には従わざるを得ません。
但し、審判も人の子ですから日によって若干のブレはあるようで、
よく解説者が「今日の主審のXXXさんは低めをよくとってますねぇ」と言うのは、多少ストライクゾーンが下方向に拡大されている、という意味だし、「今日は高めのあのコースがことごとくボール判定になってます。」というのは、ストライクゾーンの高さがチョット縮まってしまったことを言っています。
優れたバッテリー(投手と捕手)は、今日の審判のストライクゾーンの傾向をいち早く理解して、投球に反映するという調整を試みます。
逆に、非常に選球眼(ストトライクを見極める力)が良いバッターに影響されて主審の判断が鈍るという例がありました。 今のホークスの王貞治監督は選球眼が良いことで有名な優れた打者(国民栄誉賞ですからね)だったので、非常に微妙なストライクゾーンを通過したボールでも、王選手が見送ると、「あれ、彼が見送るということはボールか、やっぱし・・・」と、ボールの判定を下してしまう、というわけです。「王ボール」と呼ばれている現象ですね。
一方、王の対局にある長嶋選手は「悪球打ち」の名人でした。
今日の自分が打ちたいところが「ストライクゾーン」なんですね。 ですから顔の当たりに高さに外れる様な明らかなホール、いわゆる「クソボール」でも、ガツ~ンとバットを振り回してヒットにしてしまうんです。
これはピッチャーにとってはたまらないですね。 打たれないように一球外した球を打たれるのですから・・・
ピッチャー側からストライクゾーンを語ると、よく解説に出てくる「ストライクとボールがハッキリしている」状況の時、投手は打ちこまれます。
ピッチャーはストライクゾーンの角に丁寧に投げ込み、変化球でストライクゾーンをかすめながらボールになる球や、ボールゾーンからストライクーンに入ってくる球を投げたり、バッターが打たないと読んでストライクゾーンのド真ん中に投げ込んだりしながら打者を翻弄(ほんろう)するのです。
これは投球術とか、ピッチングの組み立て、と呼ばれます。
単に速い球だけをビュンビュン投げて力で押し切るピッチャーが優れているわけではないのですね。
ピッチングの組み立てを考えるのが、キャッチャー(捕手)の役割です。
いわゆる「リード」するわけですね。 投手の力を最大限引き出す役割なので、「女房役」と呼ばれる理由です。
